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Dr.まあやが「SHINJYUKU」に描く多様性と、あなたの心の中の新宿。MetropolitanCrossbottle

Dr.まあやが「SHINJYUKU」に描く多様性と、あなたの心の中の新宿。MetropolitanCrossbottle

2024/06/10

新宿。そこは、昼夜問わず様々な人々を包み込む多様性の街。……今回はクリーニングクロスブランド「MetropolitanCrossbottle(メトロポリタンクロスボトル)」の注目の新作から、Dr.MAAYA LABOによる「SHINJYUKU」をご紹介する。45cm角のスクエアにフレーミングされた東京・新宿をとおして描かれるものとは?そしてデザイナーDr.まあやって一体?それはあるいは、新宿という街の風景でありつつ、同時に誰の心の中にもある抽象的光景なのかもしれない。

脳外科医兼デザイナーDr.まあや

「SHINJYUKU」について語る前に、Dr.MAAYA LABOについて触れておきたい。

 

Dr.MAAYA LABOは日本のファッションブランド。昨年ついにパリコレデビューを果たし、いま最もノっているブランドの一つだ。ファッションとアートとを融合させたその独創的な世界観でコアなファンを獲得し続けている。

|Dr.まあやデザイン研究所Instagram(@dr.maaya.labo)より

特筆すべきは、デザイナーであるDr.まあやの異色の経歴である。

 

Dr.MAAYA LABOとして新しい表現を模索するデザイナーDr.まあやは、実は専業デザイナーではない。もう一方の顔は脳外科医。つまり脳外科医兼デザイナーなのだ。

 

1994年に岩手医科大学医学部に入学し、2000年3月に卒業。同時に医師免許を取得。同年、慶応義塾大学病院外科研修を経て、脳神経外科医局に入局した。2006年には脳外科専門医を取得。脳外科医としても非常に優秀であることが経歴から読み取ることができる。Dr.まあやは、芸名として「Dr.」を名乗っているのではなく、正真正銘本物のドクターだったのだ。

 

しかしDr.まあやは脳外科医としての人生を歩む傍らで、ある夢を諦めきれずにいた。それは幼い頃から興味を持っていたファッションだ。Dr.まあやは、病院内でのイラストの仕事や医局内で配るグッズデザイン、また学会のポスターデザインをしているうちに、この夢を改めてはっきりと自覚し、デザインの勉強を本格的にしてみたいと考える。そして2009年、日本外国語専門学校海外芸術大学留学科で1年間みっちりと準備を行い、2010年ついにロンドンのセントラル・セント・マーチンズに留学。憧れのファッションデザインの道を本格的に歩み始めた。

|Dr.まあやデザイン研究所ウェブサイト(https://www.dr-maaya-labo.com)より

2012年に帰国したのち、2013年にDr.MAAYA LABO(Dr.まあやデザイン研究所)を設立。脳外科医としても復帰。さらには二足のわらじの傍らでさらにスタイリストのアシスタントを行うなど、アグレッシブにその方向性を模索していたところ、その唯一無二の面白さがメディアの目にとまり、テレビ出演や執筆業などの活動をするようになる。

 

そして現在。Dr.まあやはパリコレでコレクションを発表するなど、精力的に活動を展開させている。Dr.まあやのインスタグラムのプロフィールには、こう記されている。

 

「ファッションとアートの融合で、新しい表現を模索する脳外科医兼デザイナーDr まあや。グルーガンを使ったオブジェや、医療画像からインスパイアされたテキスタイルで、"面白さ”と"カラフルさ"を追求。どんな体型でも楽しく着こなせる服作りに情熱を注いでいます。」

 

Dr.まあやの著書「カラフルデブを生きる(セブン&アイ出版)」の『コンプレックスや劣等感をバネにするヒントが満載の「生き方本」です。』という説明文が忘れられない。自身の生き方をもって多様性を肯定しているDr.まあやは、カラフルに、面白く、私たちの背中を押してくれるような存在だと感じる。

GUSSYが惚れ込んだDr.まあやが描き出す「多様性」

「MetropolitanCrossbottle」のデザイナーGUSSYもまた、カラフルで面白く人生を肯定しているDr.まあやに惚れ込む一人だ。以前GUSSYが自身のインスタグラムで、Dr.MAAYA LABOのパリコレショーの様子を載せていたことがあった。GUSSYもまた会場でショーを観ていたのだ。とにかく画面を通じて伝わってくる熱気がすごく、いつも以上にGUSSYのわくわくが溢れ出ていた。Dr.まあやとGUSSYのツーショットを見て、この二人がコラボしたらどのようなものが生まれるのだろうとドキドキしたものだが、それが今回の「SHINJYUKU」で一つの答えをくれるわけだ。

今作「SHINJYUKU」は、Dr.まあやが“新宿”をテーマに、昭和時代の雰囲気を鮮やかに再現することに定評のあるイラストレーター吉岡里奈氏とのコラボレーションで表現したものだ。コンセプトは、“雑多な人間性をあるがままに飲み込む街、色と欲渦巻く新宿“。立ち並ぶ看板のあまい輪郭や、滲んで今にも混ざっていきそうな色たちが、酔っ払って歩くあの新宿の夜を想起させる。

 

公式の商品説明文が興味深かったので、以下にそのまま引用したい。

 

"見え隠れする心~東京・新宿に生きる人々"
昼間は、一流企業で働くOL、夜は、夜の街で欲に飢えた男たちを相手にする娼婦の顔を持つ、女性。
会社帰りで同僚と飲み歩くサラリーマン、客引きをするホスト、キャバ嬢、居酒屋店員、その脇で、帰る家もなくこの街で過ごすゴスロリ女性、この街を陰で牛耳ろうとするヤクザ。
この街は昼夜問わず、いろんな人々を包み込む多様性の街なのだ。

 

本作は片面に夜の看板を寄りで描いたイラストが、もう片面には、ゴジラヘッドを含め見慣れた新宿の様子が描かれている。しかし少し違和感を感じるのは、ゴジラが手をかけているのが新宿東宝ビルではなく、また目もどこか生き生きとしているからだろうか。このゴジラは頭だけではなく、実際にぬっと歩み寄ってきそうに見える。そう思うと看板の寄りの方のイラストも、逃げ惑う最中の視点に見えなくもない。この二つのイラストが、よく知った風景のようでどこか現実離れしているのは、作者の意図なのだろう。

これは新宿でありながら、新宿ではないのかもしれない。私たちそれぞれがイメージする新宿、とでも言おうか。写真のような忠実さでなく、目を閉じて浮かべる曖昧な景色のように、その新宿は自分だけの街として心の中に存在する。

 

そしてここで私は「この街は昼夜問わず、いろんな人々を包み込む多様性の街なのだ。」という先の一文に、ハッとする。新宿という多様性の街を、そこに生きる人々を、概念として自分の中に存在させてみてはどうだろう。その多様性とは、何も外にばかり向けられた言葉ではない。自分自身の多様性をも、認めてあげられたらいい。Dr.まあやが脳外科医でありつつファッションデザイナーを志し、そして叶えたように、私たちも自分の中に潜む変化に富んだ自分自身を楽しめるはずなのだ。

 

Dr.まあやというデザイナーの生き方、そして今作「SHINJYUKU」を通じて、私はそのようなメッセージを受け取った。「MetropolitanCrossbottle」のクリーニングクロスもまた、ご存じのとおり多様な用途を楽しめる。磨いて、飾って、着て。この「SHINJYUKU」はそれぞれの用途にフィットし、新宿の街のように、あなたの様々な面を包み込んでくれるだろう。

山田ルーナ - 文

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