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縄手テンプルと富士山とエヴァンゲリオン!?日本の精神を再発見する、Mr. Gentleman EYEWEAR「MEGUMI」「EVA」

縄手テンプルと富士山とエヴァンゲリオン!?日本の精神を再発見する、Mr. Gentleman EYEWEAR「MEGUMI」「EVA」

2025/07/30

Mr. Gentleman EYEWEARから新たに登場した「MEGUMI」と「EVA」。いずれもクラシックデザインをもとにしながら、ブランド独自の革新を落とし込んだ意欲作だ。デザインの鍵となるのは、日本らしさを繊細に映し出す造形美。そしてそこには、先日の広島ロケ撮影で見えた「原点回帰」というキーワードとも呼応する、静かな熱が通っている。

縄手テンプルを、今あえて作る。今あえて掛ける。

「MEGUMI」と「EVA」に共通するのは、テンプルの流れるような曲線美だ。

 

これは、縄手(なわて)と呼ばれる独特なテンプル形状。19世紀に実用化された構造で、かつては眼鏡のスタンダードだったが、現在ではむしろ珍しい部類に入るだろう。一部のクラシックフレームでのみ見ることができる、クラシックを象徴するようなテンプルデザインだ。

 

耳の後ろに沿うように柔らかく曲がるこのフォルムは、道具と身体との“親密な関係”を象徴するデザインとも言える。しかしそれゆえに、快適な掛け心地を追求するのは難しく、相当な試行錯誤が必要とされるのも事実だ。Mr. Gentleman EYEWEARデザイナーの高根氏曰く、縄手テンプルは「見た目は変わらず構造は進化している」のだそう。現代においてあえてこのテンプルを採用するのは、いわば構造への挑戦である。

 

「MEGUMI」と「EVA」の縄手テンプルの魅力はまさに、変わらぬ見た目と進化した構造。単なる懐古ではなく、構造としての強度や掛け心地をアップデートさせながら、そこに込められた美しい精神的機能を再評価しているのだ。

精神的機能。こう表現したのは、縄手テンプルを掛けるという選択は、単にデザインの好みが満たされるということ以上の豊かさを与えてくれるように思うからだ。

 

例えば、縄手テンプルのアイウェアの掛け方は、通常のメガネの掛け方とは異なり、少し手間がかかる。具体的には、まずテンプルの両方の先端付近を持ち、少し横に広げたあと、鼻に乗せる様に鼻パッドを鼻にあて、その後テンプルの先端付近を伸ばしながら耳にかけるのだ。一般的なメガネの掛け方をイメージすると、やや工程数が多いことが分かるだろう。昨今よく耳にするタイパという概念からも離れた位置にあると言える。しかしそれゆえに私たちは「自分はどこに価値を見出すのか」という問いに立ち返ることができるように思う。

 

大量消費的な価値観が見直されつつある今、あえて簡単ではない構造や古いスタイルを取り入れること。選択という自らの意思に向き合うこと。そこにこそ、ものを通じて育まれる豊かな精神性を見ることができるのではないだろうか。

富士山ブリッジが演出する良い違和感

そんなクラシカルな縄手テンプルが採用された「MEGUMI」と「EVA」だが、今作が単なるクラシカルな印象にとどまらず、絶妙な引っかかり、良い意味での違和感を生んでいる理由は、おそらくブリッジのデザインだ。

 

Mr. Gentleman EYEWEARがテンプルデザインと同じくらい得意とする、ブリッジデザイン。今作でもブランドらしい魅力を感じていただくことができる、重要な要素の一つとなっている。

さて、このブリッジ、日本人ならば皆見覚えのあるかたちなのではないだろうか。そう、まさかと思うかもしれないが、富士山である。

 

「MEGUMI」と「EVA」に共通するもう一つの特徴は、富士山をイメージしたオリジナルのブリッジ形状だ。眼鏡を正面から見たときに、ふわりと山型に広がるライン。このデザインは、日本人が心の奥底に持ち続けている矜持を、心地よく引き立ててくれる。ここに生まれ、ここに生きていること。その素晴らしさ。

 

振り返れば、Mr. Gentleman EYEWEARのものづくりは、これまでも日本的な静けさや美の間合いを大切にしてきた。先日の縮景園でのルック撮影(FEATURE記事「原点回帰の風景。Mr. Gentleman EYEWEAR、広島にてルック撮影を敢行」)で示された、自然と都市、過去と未来、その両方を見つめる姿勢は、今作でも静かに熱く息づいている。

 

ここまで、縄手テンプルと富士山にインスパイアされたブリッジをご紹介してきた。ここからは、これら共通する要素のもと展開される「MEGUMI」と「EVA」の異なる視点について、一作ずつご覧いただきたい。

サイズ感をデザイン。ラウンドシェイプの「MEGUMI」

「MEGUMI」は、小ぶりで丸みを帯びたラウンドシェイプだ。

 

この手のフェイスデザインは、実は意外と難しい。というのも、ラウンド型は正円に近づけすぎると、上側のシェイプが細長く卵型のように見えてしまうからだ。今作では、あえて正円を避けることで、ころんとした見た目を生み出している。

また「MEGUMI」のラウンドシェイプは、サイズ感も絶妙。ほとんどの顔の大きさに対して、ほんの少しだけ小さく収まるよう設計されている。

 

ジャストサイズだと現代的すぎるし、かといって小さすぎるとクラシックな印象が尖りすぎてしまう……探してみると、「今掛けたい」絶妙なサイズ感のラウンドシェイプは意外と少ないことに気がつくだろう。今作はまさに、そういう需要のためにデザインされた一本なのだ。

 

太リムの人気モデル「RYAN」と同様、サイズ感そのものがスタイルを語るラウンドシェイプに仕上がった。メガネはラウンドと決めているようなツウな方にも、ぜひ一度手に取っていただきたい。

モダンな多角形。エヴァンゲリオンにルーツをもつ「EVA」

一方「EVA」は、多角形シェイプ。縄手テンプルと組み合わせながらも、クラシックというよりはどこかモダンな印象を受ける。

 

その理由は、おそらく二つ。ひとつは、やや横長の多角形シェイプを採用している点。そしてもうひとつは、このモデルが、実はエヴァンゲリオンをルーツに持つ異色の一本だからだ。

きっかけは、Mr. Gentleman EYEWEARチームに在籍するひとりのエヴァファンの一言だった。「エヴァの要素を何かデザインに落とし込んでほしい」。その想いに応えるかたちで高根氏が取り入れたのが、〈ATフィールド〉のモチーフである。

〈ATフィールド〉とは、他者と自分を隔てる見えない壁。誰もが持つ心の境界線であり、自我を守るためのシールドでもある。その多角形の美しさ、透明感、そして構造的な強度は、まさにATフィールドのイメージそのもの。ファンにとってはもちろん、それを知らない人にとっても、惹きつけられるビジュアルに仕上がっている。

 

人は〈ATフィールド〉、つまり心の壁を保ったまま、時に傷つきながらも他者と向き合い、自分として生きていく。人類補完計画の向こう側、そんな私たちの在り方を、この眼鏡はそっと映し出しているのかもしれない。

日本の精神を再発見する

「MEGUMI」と「EVA」は、Mr. Gentleman EYEWEARが次のフェーズへと進もうとしていることを静かに示しているようだ。クラシックの解体と再構築、日本の記憶と感覚の再発見。それはまさに、原点に立ち返りながらも、未来を見据えるまなざしである。

 

ただ新しいだけではない。ただ古いだけでもない。そこに宿るのは、確かな思想と、美しさへの問いかけ。

 

今作が導いてくれるのは、誰よりも自分らしくあるための、忘れかけていた視点なのかもしれない。

山田ルーナ - 文

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