ジョイエブリタイム株式会社

可視と不可視のあいだに宿る美学。AKONI「WISE THREE」

可視と不可視のあいだに宿る美学。AKONI「WISE THREE」

2025/08/10

AKONI(アコニ)の「WISE THREE」は、一見するとクラシックな佇まいを見せるパントス型のアイウェアだ。しかし、その背後には、NASAの赤外線望遠鏡「WISE(Wide-field Infrared Survey Explorer)」へのオマージュが込められているという。宇宙の奥深く、可視光では捉えきれない景色を見つめるための装置。その名を冠したフレームが目指すのは、まさに“見えるもの”と“見えないもの”のあいだを照らし出すことなのかもしれない。

 

ビジュアルを超えて思想にまで影響を与えるデザインは、現代のプロダクトデザインが目指すところとも言えるだろう。今回は「WISE THREE」を通じて、AKONIのデザイン哲学の深淵を除いてみたい。

NASA望遠鏡から着想を得たメガネ

「WISE THREE」の“WISE”とは、NASAが2010年に打ち上げた赤外線望遠鏡の名称である。可視光では捉えられない宇宙の構造や天体を、高精度の赤外線観測で記録するその装置は、人類の“見えないものを見ようとする”探究心の象徴でもある。

 

AKONIがメガネというプロダクトにこの名称を採用した理由について、少し考えてみたい。

 

メガネとは、視力を矯正するだけでなく、身に着ける者の世界の捉え方を変える装置でもある。見えるものをよりクリアにし、あるいは見えなかった細部を知覚させる。そこに科学的な機能美と、哲学的な問いが共存する。

 

つまりメガメは、それ自体、視るという行為の再定義とも言えるのではないだろうか。

 

AKONIは、ただ美しいフレームを作るブランドではない。“Visionary(先見の明を持つ人々)”に寄り添うアイウェアを掲げる彼らにとって、「WISE THREE」はその思想を象徴する一本でもあるのだ。

構造と素材のレイヤーにストーリーを重ねて

「WISE THREE」の魅力は、その静かな見た目の奥に宿る、緻密な構造と素材のレイヤリングにある。

 

まず目を引くのは、現代的に再解釈されたパントス型のフォルム。丸みを帯びながらもややスクエアに近づけたこの絶妙なシェイプは、クラシカルでありながらモダンな印象を与える。あらゆる顔型になじむユニセックスな設計でありながら、どこか知性と落ち着きを感じさせる佇まいだ。

 

フロントには、日本製の軽量アセテートを採用。透明感のあるクリアや深みあるグレーなど、色のバリエーションはどれも落ち着いたトーンで構成され、強く主張することなく、表情に自然と溶け込む。

フロントの軽やかさに呼応しつつも美しいコントラストを生み出しているのは、AKONIらしく細かい装飾の施されたチタン製テンプル。アセテートのカバーが重ねられており、素材と質感の差が視覚的な奥行きを生んでいる。

 

この“アセテート×チタン”の重ね構造は、まさに見えるものと見えないもの、柔らかさと硬質さ、そしてさらには過去と未来のレイヤーを感じさせるようなデザインと言えるのではないだろうか。

 

また、あわせて注目すべきは、この素材と構造のレイヤーが機能的にも大いに機能しているという点だ。

 

アセテートのカバーは調整に重要な箇所にはかからないよう設計されているので、「WISE THREE」は顔幅やフィット感に応じて調整可能。わずかに形状を変えることができ、日常的に使う道具としての快適性を高めている。単なる異素材ミックスではなく、機能的な理由に裏打ちされた構成だからこそ、無理がなく、美しい。こうした目立たない部分に宿る気配りこそ、AKONIが「道具としての美」を追求している証でもあるのだ。

「道具としての美」を日常に宿す

ラミネートされたコアワイヤーによりテンプル調整可能な「WISE THREE」だが、このフレームはそもそも全体の設計バランスが非常に優れている。

 

フレームの幅は140mm、レンズ幅は47mmとやや小ぶりで、顔立ちをすっきりと見せたいユーザーに向いている。ブリッジ幅は22mm、テンプルの長さは140mmと、標準的な設計で顔なじみがよく、性別を問わず快適に着用できるユニセックスモデルだ。

 

また先ほども少しご紹介したが、カラーバリエーションも印象的。クリアのアセテートにゴールドのチタンが透けて見えるモダンな一本は、知的で柔らかい表情を演出。ブラックアセテートにゴールドメタルがアクセントとなる王道カラーでは、より引き締まったモダンな印象に。そのほかオールグレーやブルーなど落ち着いたトーンのフレームも展開されており、いずれも視覚的主張は控えめながら、深みと個性を感じさせる配色となっている。

なおフレームには、調整可能なセラミック製ノーズパッドが搭載されており、フィット感の微調整も容易。長時間の装用でも疲れにくく、日常使いにも、集中した作業時間にも、ストレスを感じさせない仕様だ。

現代の視点に寄り添うモダンクラシック

このアイウェアは雄弁には語らないが、“知性”や“誠実さ”といった価値観と、その美しさを、しっかりと身に纏わせてくれるようなプロダクトである。クワイエットラグジュアリーなファッションへとシフトしつつある年齢の方には特に、この先重宝する一本となるのではないだろうか。

 

派手なロゴや奇抜なデザインではなく、素材と構造、比率と仕上げによって生まれる、静かな存在感。それは、まさにAKONI唱えてきた哲学そのものであり、メガネという日用品に思想を宿すことの可能性をも示している。

 

“Great design never needs to clamor for attention.”

 

騒がず、飾らず、ただ誠実に。そうしてこそ、美しさは自然と浮かび上がる。視点をテーマにデザインされた「WISE THREE」は、現代の“Visionary”たちの装いに自然と溶け込み、あなたの本来の魅力を高めるだけでなく、純粋な思想をも導き出してくれるはずだ。

“視る”ことの深みへ

控えめなデザインの中に、時間を超えて受け継がれてきたクラフトマンシップと未来への探究心が息づいている「WISE THREE」。赤外線望遠鏡のように、目に見えないものを感じ取り、解像度を上げていく……AKONI「WISE THREE」を手に取ったとき、私たちはただ世界を見るのではなく、「どう見るか」という問いをそっと手渡されているのかもしれない。

本作が、単なるアイウェアを超え、“気づき”を促す装置となることを願って。

山田ルーナ - 文

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