ジョイエブリタイム株式会社

Mr.Gentleman EYEWEAR「JIRO」、プリンシプルを持つ人のメガネ

Mr.Gentleman EYEWEAR「JIRO」、プリンシプルを持つ人のメガネ

2021/12/20

ウェリントンメガネって、やっぱりいい。初心に立ち返ってみるわけじゃないけれど、そんなことを最近考えている。一本は必ず持っていたいし、オンでもオフでも、それこそどんな気分の時だって寄り添ってくれるのが、このかたちなんじゃないだろうか。

この記事では、『ミスタージェントルマンアイウェア(Mr.Gentleman EYEWEAR)』の「JIRO(ジロー)」をご紹介する。『ミスタージェントルマンアイウェア』らしく、王道でありながらエッジの効いた、"いま手に取りたい"ウェリントンメガネだ。

「JIRO」というモデル名について

『ミスタージェントルマンアイウェア(Mr.Gentleman EYEWEAR)』ファンの方に、お尋ねしたい。
このモデル名に、何か違和感を感じないだろうか?

 

「JIRO」と名付けられた、このアイウェア。

 

おそらく『ミスタージェントルマンアイウェア』を普段から愛してくださっている方は、こう思うに違いない。あれ?日本人の名前?…と。

 

例えば作家からは、
「HEMINGWAY」(アーネスト・ヘミングウェイ)
「KAFKA」(フランツ・カフカ)
「SAGAN」(フランソワーズ・サガン)
「SALINGER」(ジェローム・ディヴィット・サリンジャー)

 

ミュージシャンからは、
「MICK」(ミック・ジャガー)
「JOHN」(ジョン・レノン)
「NOEL」(ノエル・ギャラガー)

 

そして俳優からは、
「JOHNNY」(ジョニー・デップ)
「LEONARDO」(レオナルド・ディカプリオ)
「JULIETTE」(ジュリエット・ルイス)

 

コレクション全体のほんの一部だが、『ミスタージェントルマンアイウェア』のモデルにはこのように、それと聞いてパッと思いつくような著名人の名前が設定されている。
明言はしていなけれど、きっと彼らはデザイナー高根氏のインスピレーションの源であり、その小説や曲、出演した映画などをとおして高根氏が感じた"憧れ"の気持ちこそが、デザインそのものとなって、次の"憧れ"へと繋ぐバトンとなっているのだ。
そして そういった対象となる人物は、私たちもまたそうだったように、海外のスターが多い。

 

それが、ここにきて、「JIRO」。
あれ?と思っても無理はないだろう。

 

しかし、この名前を聞けば納得するんじゃないか。

 

この「JIRO」はどうも、あの「白洲次郎」から名付けられたらしい。

従順ならざる「JIRO」

日本の歴史きっての紳士、白洲次郎。
彼を差し置いて、日本のジェントルマン、ダンディズムは語れまい。

 

兵庫に生まれ、10代でイギリスに留学、ケンブリッジ大学で学んだ白州。第二次世界大戦終戦後には吉田茂首相の懐刀として活躍し、マッカーサー率いるGHQ占領下の日本で、GHQとの交渉役を務めた。

 

端正な顔立ちについ目がいってしまうが、そのかっこよさは無論見た目だけではない。
日本で初めてジーンズを履き、晩年までポルシェを乗り回し、ゴルフと日曜大工を趣味とし、目下の者に何よりも優しくユーモアがあった。顔なじみだったコーヒー売り場の店員が、白洲の訃報を伝える新聞記事で初めて素性を知り、「冗談好きで素敵なおじいさんだった」と驚きつつ取材に答えたことからも、その人柄が窺い知れる。

 

彼の有名な話のひとつに、GHQをして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめたというエピソードがある。 あの時代の日本、国家的危機において、あくまで筋を通し、言うべきを主張する。それは並大抵の精神力では成せないことだ。

 

そしてこの「従順ならざる」行動の背景には、白州の生き方における、一つのテーマが見える。

 

"プリンシプル(principle)"という言葉をご存知だろうか。
「主義、原則」あるいは「脊椎動物の背骨」という意味を持つこの単語を、白州は人生の軸としていた。
妻である白州正子は、「毎日毎日、プリンシプル、プリンシプルとまことにうるさいことであった」と語っている。

 

日本語には少し訳しづらいこの言葉は、しかし西洋で学んだ白州にとっては馴染み深く、生きていく上で何より大切なものであった。
「プリンシプルを持って生きれば、人生に迷う事はない」という彼の言葉のとおり、プリンシプルとは自らの行動規範、原理のようなもので、絶対に譲ることのできない哲学のようなものだ。

 

少し長くなったが、ここでメガネの話に戻りたい。

 

「JIRO」は、白洲次郎の持っていたそんなプリンシプルを、具現化せんとデザインされたアイウェアではないだろうか?

 

彼がかけたいたメガネなわけでも、あの時代特に愛されていたかたちというでもなく。
背骨さながら、自分を貫くポリシーのようなもの。
その抽象的なイメージこそ落とし込んだのが、この「JIRO」なのではないかと思う。

プリンシプルを持つ人のメガネ

「JIRO」の詳細を見てみよう。オンラインサイトから以下の文を引用したい。

 

"正面と側面共に下リムの厚みを絞り、スッキリ軽量化し、知的感を演出しています。新しいテンプルデザインには3Dテンプル構造を採用し、デザインと掛け心地を重要視しています。JIROは無駄のない細身で、品のあるシャープなフォルムデザイン"

 

デザインは無駄なくいたってシンプルだが、ブリッジが少し広めにとってあったり、品のいいリベットが施されていたりと、ただのウェリントンにはとどまらない面白さがある。鼻パッドはオリジナルのチタンパット。"軽量な重さのフレーム。気持ち良いホールド感がありながら、テンプル内側に厚みの強弱があることで圧迫感の強くない構造。"という説明のとおり、『ミスタージェントルマンアイウェア(Mr.Gentleman EYEWEAR)』らしく 掛け心地抜群だ。

 

ウェリントンの魅力のひとつに、フォーマルにもカジュアルにも合わせられるというところがある。つまり、スーツでも、ジーンズでも、同じものを同じだけ魅力的に身につけられる。

 

これは、着るものや場所でなく、人そのものに寄り添ったアイウェアだからだろう。 その人の軸のようなものに、ぴったりハマるメガネなのだ。

 

言い換えれば、ブレない人にだけ、掛けることが許されるメガネなのかもしれない。

 

オンオフで自分を変えず、信じる生き方を貫く。
自分のプリンシプルを持つ人にこそ似合うメガネが、この「JIRO」という新しいウェリントンメガネなのだ。

情報が溢れ、良くも悪くも影響を受けつづける今日。

 

私たちは「プリンシプルを持つ」ということを、改めて求められている。

 

「JIRO」をとおして再考してみたい。
自分の生き方にはいま、筋が通っているか?

 

このウェリントンメガネには、どうやら嘘がつけなさそうだ。

 

・JIRO|Mr.Gentleman EYEWEAR

 

山田ルーナ - 文

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