ジョイエブリタイム株式会社

CLINT / MERYL - Mr.Gentleman EYEWEARらしい「太リム」提案

CLINT / MERYL - Mr.Gentleman EYEWEARらしい「太リム」提案

2024/09/30

最近のアイウェアは、どこかシュッとしすぎている。特に秋、すっかり柔らかくなったライダースジャケットや、良い雰囲気でアタリのついたジージャンに袖を通すと、アイウェアだけが浮いているように思えて、気になって仕方がない。

 

そんな風に感じたことがあるなら、〈CLINT〉と〈MERYL〉を手に取ってみるといいだろう。

 

それはまるで、使い古された鉄道具のような色っぽさ。新しいはずなのに不思議と感じる“相棒感"は、長い間共に過ごしてきたライダースジャケットやジージャンとも肩を並べる。あなたにとって、きっと信頼できる一品となるはずだ。

メタルフレームの「太リム」が気分

この秋Mr.Gentleman EYEWEARから発表された〈CLINT〉と〈MERYL〉。4点留めブリッジのモデルとしては〈JULIA〉以来の新作となる

 

〈CLINT〉(写真上)はクラウンパントモデル、〈MERYL〉(写真下)は緩めのスクエアモデルだ。インスピレーション源はもちろんクリント・イーストウッドとメリル・ストリープ。男女それぞれを代表するような唯一無二の俳優の名を冠した、雰囲気のあるモデルである。

今作の特徴は、メタルフレームでありながら太リムであること。通常のリム幅と比べると、およそ2倍くらいの厚みだろうか。目が悪い人のいわゆる牛乳瓶の底のようなレンズでも、十分に隠すことができるほどの分厚さだ。前からだとそこまで特徴を感じないが、横から見るとぽってりした感じがよく分かる。

メタルフレームの良さは、本来軽さを追求できるというところにある。元々強度がある素材のため、太くする必要がないのだ。だからメタルフレームは、そのスッキリとした見た目を売りにするモデルが多い。アセテート素材のものと比べると、インテリジェンスな雰囲気のアイウェアが多いのにも頷ける。

 

そのメタルフレームをあえて太リムでやるというところに、まず一つ〈CLINT〉と〈MERYL〉の魅力を見出すことができるだろう。これでしかない雰囲気を狙った、重厚な一本。厚みのあるメタルだからこそ、アセテートには出せない渋さが醸し出されているのだ。

デザインだけではない「らしさ」

「しかし今作は、トレンドの太リムアイウェアという説明では終えることができない。

 

随所に散りばめられる、デザインとかけ心地を両立するMr.Gentleman EYEWEARらしさをご紹介しよう。例えばテンプルだ。

今回のテンプルはMr.Gentleman EYEWEARの人気モデル〈DAVID〉にも用いたテンプルを採用している。素材はアセテート。リムと同じくメタル素材のテンプルにするという選択肢もあったはずだが、デザイン的な面白さとフィット感を狙ってアセテート素材を組み合わせた。きらっと上品に主張するヨロイ等パーツも相まって、カラーと素材のコントラストが気分を高めてくれる。

今作はリムを厚くした分、重みがあるため、後ろでしっかりと支えてあげなければならない。購入する眼鏡屋での最初のフィッティングには特に気を使う必要もあるだろう。実は、Mr.Gentleman EYEWEARのデザイナー高根氏曰く、チタンよりもアセテートテンプルの方が比較的調整を行いやすい。アセテートテンプルには、快適に太リムをかけてほしいというデザイナーの願いも込められているのだった。

 

ちなみに写真では伝わりづらいこだわりだが、今作のテンプルは途中で削りが入った二段階構造になっているため、通常のアセテートテンプルよりもさらにフィット感の強い仕上がりとなっている。この点は是非直接手にとって実感していただきたい。

新品なのに、使い古されたコインのような

今作〈CLINT〉と〈MERYL〉で、Mr.Gentleman EYEWEARは新しい試みに挑戦した。ブランドとして初めて採用した表面加工である。

 

まるで使い古されたコインのような、雰囲気のある佇まい。表面に小傷やサビが付いているようだが、しかし実際に付いているわけではない。それは、メッキを何層にも重ねる特殊なアンティーク加工を施すことで再現した、古いもの「っぽさ」なのだ。

ヴィンテージの風合いってもちろんカッコいいけれど、身につけるものだとちょっと潔癖になってしまうようなところがある。また年齢を重ねるにつれ、古いものを取り入れる難易度が上がる気がする。ちゃんと上質なものでないと、例えカジュアルな装いだとしても、スタイリングが成立しないのだ。

 

だから求めるのは、新品だけれどヴィンテージっぽい風合い。その端正なアウトローさは、男性をより魅力的に見せるだけでなく、女性のマスキュリンな装いにもフィットするだろう。

 

ゴールドカラーは海外のコインっぽさがあるが、シルバーに表面加工が施されたものは、フライパンなど鉄道具の経年変化さえ感じさせる。人の手により長く愛されてきた「道具」だけが持つことを許された、色っぽさ。そんな魅力が今作にもあるような気がしている。

Mr.Gentleman EYEWEARの「一癖」を加えて

静かな灯りの落ちるバーカウンター。ウイスキーグラスの隣に、ポケットの中のコインと、かけてきたアイウェアを並べて。夜の空気を吸ったマホガニーに、使い古されたコインとアイウェアが鈍く輝けば、その光を中心に、あなただけの時間がじっくりと広がっていく……。

 

そんな渋いシーンさえ連想させる〈CLINT〉と〈MERYL〉は、メタルの太リム、そして表面加工と、ブランドとしても新しいことに挑戦した意欲的な新作だ。トレンドの太リムではあるが、そのトレンド感と合わせてMr.Gentleman EYEWEARらしさも十分に味わえる、ファンには嬉しいアイウェアに仕上がっていると思う。

 

余談だが、実は今作はデリバリーが大幅に遅れたらしい。ただそれは、職人と二人三脚でものづくりを行い、クオリティへの妥協は少しも許さないMr.Gentleman EYEWEARにはよくある話。しかしだからこそ、出来上がったものは信頼できる。待望の新作である今作もまた、そんなものづくりの賜物だ。

 

Mr.Gentleman EYEWEARの「一癖」をあなたのスタイリングに加えて、今年は秋冬の装いをより納得できるものにアップデートしてみてはいかがだろうか。馴染みのライダースにもジージャンにも、〈CLINT〉と〈MERYL〉なら違和感なくハマるはず。

 

なお手仕事ゆえに生産数には限りがあるため、是非とも早めにチェックいただきたい。

山田ルーナ - 文

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