作り手たちの想いと技術が凝縮した、ミスタージェントルマンアイウェアのチタンフレーム
2021/05/31
2012年スタートの日本のアイウェアブランド、ミスタージェントルマンアイウェア(Mr.Gentleman EYEWEAR)。本メディア内の記事「ミスタージェントルマンアイウェアの「いいメガネ」で、ちょっと自分を好きになる 」でお届けしたように、デザインから素材、工場選びに至るまで、こだわりの詰まったブランドだ。 。
「憧れを生み出すもの」をコンセプトに作られる、ミスタージェントルマンアイウェアの製品の魅力は、品質の追求と、抜群のかけ心地にある。
今回の記事では、金属製のフレーム(チタンフレーム)にフォーカスしたい。ブランドの代名詞でもあるスタッズテンプルなどの製造背景を、ご紹介する。
上品に尖る。絶妙なバランスを実現するメタル素材
先日 紙媒体の取材記事執筆のため、ミスタージェントルマンアイウェア(Mr.Gentleman EYEWEAR)のデザイナー・高根(こうね)俊之氏と、はじめてお話しさせていただいた。オンラインインタビューのため、画面越しだけれど、その圧倒的なセンスの良さが伝わってくる。(取材記事はまたこちらでも掲載予定のため、乞うご期待)
さて、その取材中、筆者は ふとした会話の中で、「〈JOHN〉なんてどうですか?」とデザイナー直々に勧めていただいた。「〈JOHN〉とか〈YOKO〉、似合うと思います。ちょっと尖ったデザインを取り入れてみると面白いですよ」
以来、ミスタージェントルマンアイウェアのメガネが俄然気になって、公式ウェブサイトやオンラインストアを眺める毎日なのだが、なるほど、〈JOHN〉も〈YOKO〉もカッコいい。
どちらもブランドの代名詞ともいえるスタッズテンプルが印象的で、他にはない、どこか挑戦的な魅力がある。チタンフレームならではの品のある佇まいとの、デザインのバランスも絶妙だ。
そういえば高根氏も、サイト内のページ(PHILOSOPHY|Mr.Gentleman EYEWEAR)でこのメガネをかけていた。
着用時の横顔は特に、ミスタージェントルマンアイウェアのメガネの美しさが際立つ。
緻密で繊細だが、どこか無骨な、ミスタージェントルマンアイウェアのチタンフレーム。 尖っているのに品のあるような…この絶妙なバランスは、メタル素材だからこそ実現するものなのかもしれない。
チタンフレームは、職人技術の結晶
ミスタージェントルマンアイウェアの製品は、プラスチック製のアセテートフレームも、金属製のチタンフレームも、デザイナー自ら確認し 選んだ、日本屈指の工場で作られている。
チタンフレームを主に製造しているのは、〈浜本テクニカル〉という福井県鯖江市の工場だ。金属加工を専門として、オリジナルブランドももつ工場。取り扱う製品は熟練者の手作業により、すべて彼らの目と手をもって作られている。
チタンフレームとアセテートフレームの、素材以外の大きな違いをご存知だろうか。
それは、金型にある。
もちろんアセテートフレームも金型に入れて作られるわけだが、チタンフレームの金型の数は、アセテートフレームより遥かに多い。たとえアセテートフレームでは金型一つで足りるところも、チタンフレームでは そうはいかないのだ。リム線、ブリッジ、テンプル、鎧……そして、先のスタッズテンプルなど山状の模様は、その立体的な構造のため、さらにいくつもの型を作る必要がある。
加工についても、アセテートより、繊細さと時間を要する。
たとえば、金属に疲労を溜めないため、3段階もの加工をしなければならない箇所があったりと、とにかく手間がかかるのだ。
また、アセテートの場合は、磨くことである程度の調整が効くのに対して、チタンフレームでは、コンマ1の狂いも許されない。複数の金型を組み合わせていくため、寸分違わぬ設計の上、すべてのパーツを揃えなくてはいけないのである。
・・・今これを書きながら、その大変さにちょっと気が遠くなってきたのだが、ミスタージェントルマンアイウェアに限らず、チタンフレームというものは かなりの工程を経て作られているらしい。
チタンフレームにおいて、ぴったり美しくパーツを合わせ、さらに抜群のかけ心地を目指すには、相当の技術力が必要。
そのためにミスタージェントルマンアイウェアは、〈浜本テクニカル〉を選んでいるというわけだ。
それから少し現実的な話になってしまうが、これだけの金型をオリジナルで作ろうとすると、かなりの予算がかかる。初期コストが高いのだ。そのため大手ではないと取り組みづらいという側面があり、プラスチック製の製品からスタートして、そのままメインに据えるブランドも少なくない。
そのような中でミスタージェントルマンアイウェアは、ブランドとして比較的早い段階から、展開する製品のひとつとして チタンフレームを扱ってきた。
これには、表現に妥協しないという、ミスタージェントルマンアイウェアのブランドとしての意思が感じられる。そして、お客さまには 多くの選択肢をもってアイウェアを楽しんでほしい という、眼鏡屋が始めたブランドならではの 願いも込められているだろう。
どうだろう。イメージを押し付けるわけではないが、スタッズテンプルの見え方も、なんだか変わってこないだろうか。金属特有のひやっとした温度に反して、その山状の模様のひとつひとつに、日本の眼鏡産業の熱い誇りと、ブランドの熱い想いとが、込められている気がする。
チタンフレームのアイウェアたち
さいごに、ミスタージェントルマンアイウェア(Mr.Gentleman EYEWEAR)よりチタンフレームの製品を一部ご紹介したい。
すべて素材は、こだわりの高純度のチタン。品質に裏打ちされた美しさは、写真からも感じていただけるはずだ。
model: JOHN
model: YOKO
model: LIAM
model: NOEL
model: JULIA
model: EDWARD2
以上、今回の記事では、チタンフレームについてご紹介した。
「THE メガネ」とも思えるような素材感ながら、ミスタージェントルマンアイウェアの手にかかると、上品さの中に尖った魅力があるのが面白い。作り手たちの想いと技術が凝縮した、華奢なチタンに、この記事をきっかけに 別の角度から触れていただけたら嬉しく思う。
山田ルーナ - 文
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