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わくわくこそ、こたえ。MetropolitanCROSSbottleデザイナーインタビュー|後半

わくわくこそ、こたえ。MetropolitanCROSSbottleデザイナーインタビュー|後半

2022/04/15

2014年スタートの『MetropolitanCROSSbottle(メトロポリタンクロスボトル)』は、アイウェアクロスを中心としたクロス専門ブランド。「磨く」だけでなく「着る」「飾る」楽しみを味わえる、アートをプリントしたファッショナブルなデザインが特徴的だ。使い方自由な大小さまざまのクロスは、メガネユーザーだけでなく、幅広い層のファンを増やしつづけている。

 

今回の〈FEATURE〉では、そんな『MetropolitanCROSSbottle』のデザイナーGUSSY(グッシー)氏へインタビュー。前半後半と分けてたっぷりお届けしているが、本記事はその後半だ。

 

常にサングラスをかけている、ヴェールに包まれたGUSSY氏。濃いレンズの下、まだ誰も見たことのないその瞳が映すものに、引き続き迫っていきたい。

 

取材記事前半はこちら
▶︎「磨く」というエンターテインメント。MetropolitanCROSSbottleデザイナーインタビュー|前半

実は、『MetropolitanCROSSbottle』がテーマとしているのは、「磨く」という目的だけではない。ここのクロスに詰まっているのは、「磨く・着る・飾る」の面白さ。より自由にクロスというアイテムを味わえる工夫が、細部にまで込められている。

 

さて、そのオリジナリティで、ここ数年勢いを増している『MetropolitanCROSSbottle』。有名セレクトショップの別注アイテムや、様々なアーティストとのコラボレーションをきっかけに 人気を広めているが、おそらくブランドの存在を知っていても、デザイナーの素顔を見たことがある方は少ないのではないだろうか。

ニューヨークで出会った、とらわれない発想。アートと日常の架け橋として

- インタビュー前半では、ブランド誕生のきっかけや、こだわりのオリジナル生地について、興味深いお話を伺いました。ここからはブランドのコンセプトについて、さらに詳しくお聞きしていきます。まずはブランド名『MetropolitanCROSSbottle』について、その由来を教えてください

メトロポリタンクロスボトル。その名のとおり、「メトロポリタン」「クロス」「ボトル」という3つの意味を込めています。「クロス」はそのまま、クロス。まずお話ししたいのは、「メトロポリタン」についてです

 

- 「メトロポリタン」と聞くと、メトロポリタン美術館が思い浮かびますね

まさに、その「メトロポリタン」です!メトロポリタン美術館から、名前をとりました。というのも、実はブランド立ち上げ前に、ニューヨークに呼ばれた気がした夜がありまして…翌日にニューヨークへ飛んだんです。ツテもなかったですが、色々な出来事が起こって、友達もできて。その時のニューヨーク滞在で訪れたのが、メトロポリタン美術館でした。向こうの人のアートに対する考え方や距離感に衝撃を受けて、この感覚を日本にも届けたいと感じたんです

 

- 突然のニューヨーク滞在!行動力に驚きます。向こうの人のアート感覚というお話ですが、具体的に印象に残っているエピソードはありますか

たとえばニューヨークでできた友人は、「初任給で絵を買った」と話していました。それが、すごくカッコよくて。それから「母親の誕生祝いにアートを贈った」という人もいました。…節目やイベントのたびにアートを買うという人を、日本では、あまり見かけたことがありません。自分自身、面白く充実した人生を歩んできたつもりでしたが、アートは買ったことがありませんでした。そう気がついた時、なんだかすごく、もったいない気がしたことを覚えています

- そのような想いから、有名美術館を連想させる「メトロポリタン」をブランド名に取り入れ、気軽にアートを楽しめるツールとして『MetropolitanCROSSbottle』を始められたんですね

アートを買う習慣がない人がいきなり高額なものは選べないですし、日常に取り入れやすいものに落とし込みたいと思いました。それに、ポスターなど用途が限定されるものでなく、選択肢のひとつとして「飾る」楽しみがあるといいなと考えたんです。これもニューヨークの話ですが、普通の飲料用のコップに紐をつけて、帽子としてコーディネートしている人がいました。言葉にすると滑稽ですが、すごくすごくお洒落だったんです!とらわれない発想って、やっぱり素敵。そういう自由なアートを、ファッションを、届けていきたいですね

 

- とらわれない発想によるアートやファッションの楽しみ方。『MetropolitanCROSSbottle』ならではだと思います。最後のキーワード「ボトル」にも、そんな仕掛けが隠れていると聞いたのですが

はい。ブランド立ち上げ当初、クロスはボトルに入れて販売していました。先ほどとらわれない発想の話をしましたが、「飾る」ことにおいても、額装以外の選択肢を提示したかったんです。ボトルにしたのは、シュッとクロスを入れておくだけで、花のように見えて綺麗だから。それに、ボトルに入れるという行為自体が、手紙を入れたガラス瓶を海に流すみたいで、素敵だと思いました。今は色々な都合でボトルでの販売は断念しましたが、そんな想いは変わらず持ち続けています。…ちなみにボトルだけの販売はしているので、気になる方はぜひ!

 

▶︎ METROPOLITAN BOTTLE( MetropolitanCROSSbottle - ONLINE STORE )

キュレーターのように。自分がわくわくして、誰かもわくわくして

- これまでのお話にもありましたが、『MetropolitanCROSSbottle』の主軸には、やはりアートという存在があります。これまでにも様々なアーティストの作品を扱っていますが、プリントするにあたって、アーティストや作品にはどのようなこだわりがあるのでしょうか

自分がわくわくできるか、という点を最も意識して、アーティストや作品を選ばせていただいています。言うなれば、キュレーターのような存在なのかもしれません。もしくは『MetropolitanCROSSbottle』という美術館の館長でしょうか。だから普段から、展示会や個展にはよく足を運ぶようにして、アンテナを張っています。いいなと思ったら、その場で声をかけさせていただいたり。あとは、ご紹介いただくことも多いですね

 

- キュレーターというのは、GUSSYさんの立場を表すのにぴったりですね。アートを扱うことで、特に気をつけていることは何でしょう

皆さまがご存知のアーティストを扱うこともあれば、若手のアーティストを発掘することもありますが、どの作品にも最大級のリスペクトをもって、クロスに落とし込むようにしています。前半でも少しお話ししましたが、アートをリアルに表現するための印刷は本当に大変でした。特に二面印刷をしているので、最高峰の技術が必要なんです。今も原画の再現には最も苦労していますが、それが一番大切なことだとも思っています。より良い状態で提供して、お客さんがきちんとアートとして楽しめる、そんなアイテムを作りつづけていきたいです

 

- 発色や表現の繊細さは、『MetropolitanCROSSbottle』のクロスの魅力です。だからこそ額装して「飾る」楽しみを味わうなど、「磨く」以外でも使えるクロスに仕上がっています。GUSSYさんはそのほかに、「着る」も提示されてますね

実は赤ちゃんの肌にもOKな優しい素材で、手触りがとにかく気持ちいい。それに、シルクのように光沢のある上品な見た目なので、「着る」のにも ぴったりな素材なんです。『MetropolitanCROSSbottle』では様々なアレンジを楽しんでいただけるよう、スカーフ・バンダナサイズの、45cm角と55cm角の大判をご用意しています。だけど、こちらが「こう使ってください」ということはありません。先ほどのコップ帽子の話に戻りますが、「磨く・着る・飾る」というのはあくまで選択肢の一部で、物の見た目や用途にとらわれず、楽しんでほしいんです。だってこれは、「SUPER WAKUWAKU FABRIC」なんですから

「わくわくこそ、こたえ」サングラスの下の瞳に映るものは

- 『MetropolitanCROSSbottle』のロゴには、「SUPER WAKUWAKU FABRIC」と添えられていますね。「わくわく」というワードは今日も何度か出てきましたが、ブランドを紐解くキーワードのような気がしています。GUSSYさんにとって、「わくわく」ってなんでしょうか?

私のモットーは「わくわくこそ、こたえ」。わくわくは、人生の道標だと思っています。このブランド立ち上げ以前、私も色々なことをしてきましたが、常に自分のわくわくに突き動かされて生きてきました。その気持ちに正直であれば、無駄なことなんてひとつもないと思うんです。全部が回り回って、素敵なところに連れて行ってくれる。だから私は、わくわくは人間にとってとても大事なことだと思うし、そんなわくわくを届けられる人でありたいと思っています

 

- GUSSYさんの「わくわく」、多くの人に届いていると思います。さいごに、今後の『MetropolitanCROSSbottle』について、デザイナーとして想いや考えがあれば、お聞かせください

まだ言えない情報もありますが、わくわくが目白押しですので、是非楽しみにしていてください!…『MetropolitanCROSSbottle』のクロスは世界のスタンダードになる、私はそう信じています。世界中のアーティストが最もコラボレーションしたいアイテムになっていけたら嬉しいし、カッコいい店には必ず『MetropolitanCROSSbottle』が置いてあるよねって、そんな認識のされるブランドになれたら最高ですね

控えめに言って、ぶっ飛んだブランドだ。しかし、だからこそ憧れ、支持するファンも多いのではないだろうか。

 

我々は皆、それぞれの人生の主人公である。人生を映画に例えるならば、あなたの物語は、あなたを中心に、今日もカメラを回しているだろう。

 

『MetropolitanCROSSbottle』を持って、街を歩いてみよう。交差点、赤信号待ち。メガネをさっと外して、クロスの端でキュッと磨く…

 

あなたの人生の最高の小道具、『MetropolitanCROSSbottle』。日常のあらゆるシーンに、このクロスで、洒落た演出をしてみたい。…

 

▶︎「磨く」というエンターテインメント。MetropolitanCROSSbottleデザイナーインタビュー|前半

 

▶︎ MetropolitanCROSSbottle website

 

山田ルーナ - 文

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