最高にドープなスケーターの新常識 -「新宿租界/新宿ネズミ by EVISEN SKATEBOARDS」 Metropolitan Crossbottle
2023/02/28
俳優 米倉涼子 と 写真家 渞忠之 とのコラボが記憶に新しい、今ノリに乗っている「Metropolitan Crossbottle(メトロポリタンクロスボトル)」が、またもイカした新作を発表した。雑誌LEON 3月号の巻頭ページにも掲載されていた作品なので、ご覧になった方も多いかも?55cm角の「新宿租界/新宿ネズミ by EVISEN SKATEBOARDS」。最高にドープな3ブランドのコラボレーション、どうぞお見逃しなく。
「新宿租界/新宿ネズミ by EVISEN SKATEBOARDS」
今回の新作は、知る人ぞ知る総合博打サロン「新宿租界(シンジュクソカイ)」とスケートボードカンパニー「EVISEN SKATEBOARDS(エビセンスケートボード)」のコラボグラフィックを「Metropolitan Crossbottle」に落とし込んだ、55cm角のクリーニングクロスだ。
片面には アーティスト彫渉による「新宿ネズミ」のアートワーク、そしてもう片面には「EVISEN SKATEBOARDS」のロゴである「エヴィ桜グラフィック」がプリントされたインパクト大なデザインで、グリーン、ピンク、ブラックを用いたポップな和テイストが洒落ている。
どちらの面も主役にできる、磨いてよし、着てよし、飾ってよしな「Metropolitan Crossbottle」らしいクリーニングクロスだが、今回は特にストリートカルチャーを愛する人……とりわけスケートボードに乗る人にとって、垂涎もののアイテムに仕上がっているのではないだろうか。
コラボアーティストの詳細と、そんなコラボだからこそ取り入れたくなる スケーターの新常識について 紹介したい。
EVISEN SKATEBOARDS / エビセンスケートボード って?
まずは「EVISEN SKATEBOARDS」について説明しよう。
東京を拠点とする「EVISEN SKATEBOARDS」は、2011年にディレクターでスケーターの南勝己主導のもと発足した スケートボードカンパニーだ。スケートボードチームとしてスケーターをサポートしたり、スケートパークをプロデュースするだけでなく、スケートボードブランドとしてスケートボードやアパレルなどオリジナルプロダクトも手がけている。
スケートボードブランドとしては、日本古来の伝統と文化を用いた 独特の和物デザインが特徴的。今回のクリーニングクロスのロゴの面は、まさに「EVISEN SKATEBOARDS」らしいアートワークと言えるかもしれない。そんなグラフィックを落とし込んだアイテムは多岐にわたり、ブランドの根本であるデッキプロダクトはもちろん、スケートボードの本質を追求しながら同時にファッションとしても昇華させた、充実のアパレルラインにも注目だ。
またスケートボードチームとして国内の精鋭スケーターを多くサポートしており、丸山晋太郎や上野伸平などのレジェンドスケートボーダーがチームライダーとして名を連ねる。オリジナルのスケートビデオ「EVISEN VIDEO」のファンという方も多いだろう。
そしてその活動範囲は国内に止まらない。
オリジナリティ溢れるデザインのもと、世界に日本のスケートボードの魅力を発信しているのが「EVISEN SKATEBOARDS」なのだ。
今回のクリーニングクロスもまた、スケートボードの魅力を発信するという点で、ブランドのコンセプトに則ったアイテムに仕上がっている。……その使い方については後述したい。
なお「EVISEN SKATEBOARDS」のEVISENとは、“スケートボードが全て”という意味を込めて、Everything / エブリシングのイントネーションから生まれた造語である。エブリシング、エブシン、エビセン・・・そんなユーモアを知ると一層愛着が湧いてしまうのは、私だけだろうか?
炊き出しや保護猫カフェ。新宿租界について
次に「新宿租界」について説明したい。
アーティスト彫渉が手がけた「新宿ネズミ」は、「新宿租界」が展開するTシャツなどにもデザインされており、その世界観を象徴するようなグラフィックとなっている。
「新宿租界」をご存知の方は、総合博打サロンとして認識している方も多いかもしれない。そして実際、競馬や競艇をはじめ競輪やオートレースなどの公営ギャンブルを対象にした総合博打サロンなのだが、私が彼らを調べていて素敵だと感じたことは、それとは少し別のところにあった。
「新宿租界」は前述のとおりオンラインサロンを運営しているが、同時に社会貢献活動にも積極的に取り組んでいて、毎週炊き出しを行っているそうだ。それも、栄養をしっかり考えたメニューで。また保護猫カフェを運営したりもしており、それらの活動から、困っている人や動物を助けたいという想いが見て取れる。
「Metropolitan Crossbottle」のデザイナー GUSSYは、そんな彼らの活動をとにかくカッコいいと思ったのだそうだ。筋が通っていて、やることなすこと、表現することが、カッコいい。
そうして、今回のコラボに至ったわけである。ストリートと、慈善活動と、新しいクリーニングクロスと。一見派手だけれど、その根本にある芯の強さや しなやかさ。……どこか共通する理念のもと、魅力的なコラボレーションアイテムに仕上がった。
スケートカルチャーの新常識に
最後になるが、このクリーニングクロスがスケートカルチャーにもたらす新常識について言及したい。
スケーターには、あるスタイルがある。それは、手拭いやバンダナを常に持ち歩くこと。怪我をしたときに止血できるように、という意味があるのだそうだ。
そこで新常識というのは、「Metropolitan Crossbottle」のクロスに そのバンダナの代わりをさせる、ということである。新しいスケーターのスタイルとして、クロスを身につけておく。そうすれば怪我をしたときはもちろん、普段はデッキを拭けるし、ドゥーラグのようにも使えるし、もちろんメガネだって拭けるのだ!
スケートカルチャーというのは、生きた情報が行き交うカルチャーだと聞いたことがある。あのパークが良かった、あそこにバーガーショップが出来た、クラブのDJがどうだった、とか……。そこで誰かが、「Metropolitan Crossbottle」を身につけたらどうだろう。「それ何?バンダナ?」「クリーニングクロス」「クリーニングクロス?何それ!?」そうして その感動はきっと、新常識として広がっていくのだ。
スケートカルチャーの新常識「Metropolitan Crossbottle」。
それがスケシューと同じくらい、スケーターの定番コスチュームになったら面白い。
山田ルーナ - 文