ジョイエブリタイム株式会社

corner 2026SS|「上昇」という到達点。新シリーズASCENDと、変容するブランドの意志

corner 2026SS|「上昇」という到達点。新シリーズASCENDと、変容するブランドの意志

2026/05/10

「Research」と「Sublimation」。これまでcornerが揺るぎない指針としてきたこの二元論は、2026SS、一つの臨界点を迎えた。今季より始動する新シリーズ「ASCEND(アセンド)」は、従来の枠組みを脱ぎ捨て、より自由で高次元な表現へと跳躍するための強い意思表明だ。ブランドの形態そのものを変容させる新たな物語が、ここから始まる。

既存の境界を超えて。変容するブランドの意志

2026SS、cornerはブランドの歴史において、極めて重要な節目を迎えている。

 

これまで彼らは、過去を解剖し原点を見つめる「Research(探究)」と、そこへ現代的な造形美を宿らせる「Sublimation(昇華)」という二つのシリーズを、いわば動かぬ軸として守り続けてきた。同じ一本のヴィンテージから、異なる二本のフレームを展開する。そのユニークなルールを以てしてブランドを認知していた方もいるのではないか。

 

しかし、この一つの形を多角的に掘り下げるアプローチは、これまでにご紹介した、未加工の布の揺らぎを写し取った「Drap(シリーズ)」と、その設計をベースに圧倒的な肉厚さと多面的なカッティングを施した「Toile(シリーズ)」……この対極にある二つのプロダクトによって、一つの完成を見たと言えるだろう。

 

関連記事「corner 2026SS|フレンチヴィンテージの深淵へ。新作「Drap」と新章Ascendの幕開け」、「corner 2026SS|新作「Toile」にみる「形」への昇華と、イタリア製新色「c11」が描く造形美

 

だからこそ、今シーズン、ブランドはその構造そのものを劇的に変容させ、さらなる高みへと跳躍する。

 

特定のテーマや、従来のシリーズの枠組みさえも取り払い、より純粋で、より高次元な表現を追求していく。その決意を込めたのが、新シリーズ「ASCEND」の始動なのだ。

必然として生まれたASCEND「Coat」

「上昇」を意味する新シリーズ「ASCEND」の第一号モデルとして放たれるのは、今シーズンの真打ちとも呼べる最新作「Coat(コート)」だ。

 

この「Coat」の誕生には、ブランドがこれまで歩んできた進化の系譜が深く刻まれている。

 

かつてcornerには、フレンチヴィンテージの重厚な毒気を表現した「Manteau(マントー)」という「Research」モデルがあり、そして同時に、それを軽快に脱ぎ捨てるように昇華させた「Sublimation」モデル「Printemps(プランタン)」があった。

 

今回の「Coat」は、まさにその正当なる後継モデルだ。マントから進化を遂げ、より洗練された現代の衣服へと至った姿を、彼らはその名に託した。

デザインの妙は、その美しい二面性に宿っている。フレームの上半分に見られる理知的でソリッドな直線的カットに対し、下半分はどこか掴みどころのない、緩やかで曖昧なラインを描く。この「鋭さと揺らぎ」の共存こそが、私たちが愛してやまないフレンチヴィンテージの魂であり、それを現代の技術で鮮やかに再構築したのが、この「Coat」というプロダクトなのだ。

「リファインエッジ」という不可逆なこだわり

そして「Coat」に、この新シリーズの象徴たる圧倒的なシャープネスを与えているのが、新たに開発された加工技術「リファインエッジ」である。

特筆すべきは、その常軌を逸した贅沢な工程だ。

 

その手法は、熟練の職人が一度丹念に磨き上げた、いわば「完成品」の状態から、あえて再度天面のみを削り出すというもの。磨き上げられた美しい面の上に、専用のルーターを用いて、生々しく鋭利な刃跡を刻み込む。この不可逆な一手こそが、今作の核心と言えるだろう。

 

それは無機質でストイックな表情を湛え、コンクリート建造物の潔い質感をも彷彿とさせる。天面のみを削り直すことで、肌に触れる部分は滑らかでありながら、視覚的な印象はどこまでも鋭く、攻撃的なまでに美しい。この「あえて削る」というこだわりこそが、「ASCEND」という新シリーズが目指す、工芸を超えたプロダクトの象徴となっている。

境界なき、次なる次元へ

「Research」「Sublimation」、そして「ASCEND」。三つのシリーズが揃ったことで、corner 2026SSの物語は一つの結末を迎える。しかし、それは同時に、全く新しいcornerの始まりでもある。

 

今後、ブランドのリリースはより複雑化し、これまでのような「シーズンテーマ」という枠組みさえも取り払われていくことだろう。一つの形をベースにするという制約から解き放たれ、それぞれのプロダクトが独自の純度で高められていく時代へと突入する。

 

「Research」によって土台を固め、「Sublimation」によって形を成し、そして「ASCEND」によって未知の次元へと跳躍するcornerの2026SS。

 

加速し、変容し続けるブランドの意志。その翼となる「Coat」という一本を手に取ったとき、あなたもまた、ブランドが描く「上昇」の物語の目撃者となるだろう。

山田ルーナ - 文

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。

IMPORTANT INFORMATION

You can select multiple languages by clicking
G button in the upper right corner
右上のGのボタンをクリックすると
多言語の選択が可能です