各国最先端のコンセプトショップを通して「拡散する」/約150のDIFFUSER海外取扱店舗
2021/07/26
〈DIFFUSER(ディフューザー)〉のインスタグラムを見ていて、筆者はふと思った。このブランド、海外のファンが多い。タグ付けをされている投稿を見ても、英語や中国語など、海外のアカウントが目立つ。日本のブランドなのに何故だろうと不思議に思ったのだが、公式Websiteを見て納得。海外の取り扱い店舗が 非常に充実しているのだ。フランスやドイツなどヨーロッパから、中国や韓国などアジアまで。それも、それぞれ ただのアイウェアストアではなさそうだ。
そこで今回の記事では、海外のどういったショップで取り扱われているのか、リストからピックアップしてまとめてみたい。各ショップの アイウェアに対する感覚を、日本のそれと比較してお楽しみいただければと思う。
海外のアイウェアショップと、日本のアイウェアショップ
まず海外と日本のアイウェアショップの違いだが、技術やサービス、知識という点では、おそらく大差ないように思う。〈DIFFUSER(ディフューザー)〉の取り扱い店舗を見ていてもっとも強く感じるのは、"ファッションとして"アイウェアを売っている店が多いということだ。「コンセプト系」と呼ばれるのだろうか。「うちの店のカラーはこう」と、セレクトの中身だけでなく、お店のデザインや店員のビジュアルまで、独自性を持っているショップが多い。それは日本で言えば、感度の高いお洋服を扱っているセレクトショップのような。その仕掛け方は本当に独特で、日本の眼鏡屋ではまず考えられないことだが、クラブさながらのイベントを企画するショップも中にはあるという。
もちろん、海外にある(日本以外の)眼鏡屋がすべてそういう店だというわけではない。今回ご紹介する〈DIFFUSER〉の海外取扱店舗が、そういう店ばかりなのだ。これは〈DIFFUSER〉のもつ良い意味で普通ではない面白さの一面であり、また同時に世界の感度の高いショップに受け入れられるという、〈DIFFUSER〉の品質の高さの証でもある。
次に、各国の取り扱い店舗から、特に気になるショップをピックアップしてご紹介したい。そして そういった店舗の世界観にも負けない〈DIFFUSER〉独自の魅力を、改めて感じていただければと思う。
〈DIFFUSER〉海外取扱店舗 / ヨーロッパ
まずご紹介したいのは、フランス・パリのこのお店。
MILAN LUNETIER / フランス
27, rue de Charonne 75011 Paris , France
https://milanlunetier.com
8年前、アジアを中心に海外進出を始めていた〈DIFFUSER(ディフューザー)〉が、突如ヨーロッパに飛んだきっかけでもあるショップ。「MILAN LUNETIER」のスタッフが日本の眼鏡屋を巡っていた際、たまたま〈DIFFUSER〉を見つけ、是非取り扱いたいと声をかけたのだそう。ファッションとしてのアイウェアアクセサリーを展開する〈DIFFUSER〉の世界に通用する独自性と、ファッション感度の高いパリの地域性が、同時にわかるようなエピソードだ。
カルチャーを発信するという意識が強く、単に「メガネを売る」のではなく「文化をつくる」ということを感じられるショップ。パリのおしゃれな人で知らない人はいないような店なので、ここに〈DIFFUSER〉が置かれているということは、パリジェンヌやパリジャンのファッションに〈DIFFUSER〉が当てはまっているということを意味する。
同じくフランス・パリの「EKLA」は、〈DIFFUSER〉のアイウェアアクセサリーに店の名前を入れるなど、別注アイテムを販売しているアイウェアショップ。お店のコンセプトがはっきりしていて、お店自体がブランド化しているような、芯の強いショップのひとつだ。もちろんここも、知らないパリっ子はいないようなお店。やや個性的なセレクトも面白い。
EKLA / フランス
84 rue d’Hauteville 75010 Paris
https://www.eklaparis.com
次にご紹介する「KLAR」は、ドイツのコンセプトショップ。ドイツのファッションの舵を切るような影響力があり(眼鏡屋なのに!)、インフルエンサーとしてのオーナーの力も強い。
積極的にショップをブランディング化していて、過去には〈DIFFUSER〉とのコラボアイテムを販売したことも。こちらもやはり小売というよりは文化発信という側面が色濃く、サイトデザインにもそういった雰囲気が見て取れる。
Website、とても面白いので、リンクより是非訪れてみてほしい。まるでアーティストのWebsiteみたいに、さまざまな仕掛けやインパクトのあるビジュアルが詰め込まれている。メガネをかける人々だけでなく、例えばデザイナーを目指す若者なんかにも、影響を与える店なんじゃないだろうか。
KLAR augenoptik / ドイツ
Schulstraße 4, 64283 Darmstadt, Germany
https://www.klar-augenoptik.de
スイスは、ちょっとコンサバな感じ。無駄がなく洗練された雰囲気は、日本人の好みにも似ている気がする。ちなみにこのアイウェアショップは、Websiteトップに〈DIFFUSER〉のアイテムが掲載されている(右下)。…「Fueter und Halder」が取り扱うアイウェアアクセサリーは、ほとんど〈DIFFUSER〉だけ。どんなメガネにも合うオールラウンダーとして、〈DIFFUSER〉はスイスでも頼れる存在なのかもしれない。
Fueter und Halder / スイス
Weite Gasse 26 5400 Baden CH Switzerland
https://www.fueterundhalder.ch
〈DIFFUSER〉海外取扱店舗 / アジア
次はアジアの〈DIFFUSER(ディフューザー)〉取り扱い店舗。ヨーロッパの一癖ある感じとはまた違って、ラグジュアリーで洗練されたお店が多い。それぞれ規模が大きく、国内で店舗数を増やしている最中というところも特徴的だ。ファッション界隈において、今後さらに影響力が強くなりそうなショップが揃っている。
UENO EYEWEAR / 中国
Room506, Unit E, No7 Street, Sports Loft, No128,Huayuan Road,Shanghai,CHINA
http://www.uenoeyewear.com
中国の「上野」は、非常にラグジュアリーでファッショナブルな店だ。1年に何店舗も増えるほど国内でも勢いがあり、ショップ自体のデザイン性も高い(上野/STORE)。また、ドイツ・ベルリンの気鋭ブランド〈MYKITA(マイキータ)〉など最先端のブランドや、ラグジュアリーショップの代理店を務め、伝統的な要素と新しさとのバランスが良い。中国で数少ないコンセプトショップとして、今後も国内のファッションを牽引するような存在だ。
JEpoque International/ 台湾
台北市內湖區行愛路57號5樓
https://www.jepoque.com
台湾の「JEpoque」は、個人的にとても気になるお店。インスタグラムがよく作り込まれていて、カッコいいので、思わず見入ってしまう。〈DIFFUSER〉の使い方がとてもおしゃれなので、参考にしたい。
ブティックはまるでデパートのラグジュアリーブランドのような見た目で、気軽には立ち寄れなさそうだが、それだけ「メガネ」というアイテムをファッションの高い位置に押し上げようという気概のようなものが感じられる。流行のラグジュアリーブランドのバッグを買うように アイウェアを選ぶという楽しみ方を、お店の空気感やSNSの見せ方込みで、ファンに伝えているのかもしれない。
Papyrus / 韓国
F Youngsang B/D, 661-17 Sinsa-dong, Gangnam-gu, Seoul, Korea
http://www.papyruseyewear.com
最後は韓国の「Papyrus」。韓国だったらこことファッション界隈の方は皆思うような有名店で、店舗数もどんどん増えている。〈FENDI〉とのコラボが記憶に新しい〈Gentle Monster(ジェントルモンスター)〉の取り扱いなど多くの特長があるが、特筆すべきは各ブティックの佇まい。それぞれに違った店舗デザインなのだけど、それぞれまるでギャラリーのようなおしゃれさで、一目見ただけではまずアイウェアストアだとは気が付かないんじゃないだろうか。映画のセットだと言われたって信じる方もいると思う。
こういう場でアイウェアを買うということは、もうただの買い物ではなく、「経験」なのかもしれない。
今回はほんの一部をご紹介したが、実際にはヨーロッパ、アジアだけでなく アメリカや北欧など、約500の国内店舗以外に、18カ国約150店舗のアイウェアショップで展開されている。
「海外取扱店舗」と一口では言えないような、時代の最先端をいく世界観のその一端を、この記事をとおして感じていただけたなら嬉しい。
各国のコンセプトショップを通して、魅力を拡散する
2012年にスタートし、メンズファッションを切り口として、男性に向けアイウェアアクセサリーを展開している〈DIFFUSER〉。従来のアイウェアアクセサリーより値は張るが、徹底的にこだわったデザインと品質で、本当にファッションを楽しみたい人々の支持を じわじわと増やしている。
日本のみならず世界各国で、〈DIFFUSER〉はその名のとおり、拡散されていく。
アイウェアは、これからファッション業界においてどのような存在になっていくのだろうか。今後も楽しみでならない。
山田ルーナ - 文