静寂と雄弁。骨董品のように佇む、DIFFUSERのアイウェアスタンド。
2022/10/20
例えばゴミ箱だとか、ティッシュケースだとか。お部屋のインテリアをよりカッコよくしようと思ったときに、それがキマるかどうかで全体の雰囲気が左右されるような、ミソとなるアイテムがある。それらはテーブルや照明などの家具ではなく、意外と小さなアイテムだったりするものだ。
今回はそんなインテリアアイテムとして、アイウェアスタンドをご紹介したい。これ一つあれば空間をよりすてきにできる、DIFFUSER(ディフューザー)の新作アイウェアスタンド。ブランドらしさ溢れるそのこだわりとは?……私は正直、買おうと思っています。
アンティークを思わせる唯一無二の佇まい
東京発のアイウェアアクセサリー専門ブランドDIFFUSER(ディフューザー)がこの度発表した、新作アイウェアスタンド「WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND」。
多くを語る前に、まずはこの質感を見ていただきたい。
写真でお分かりいただけるだろうか。この濃淡のある表情豊かな見た目……。飾り気がなく無骨だが、それでいて温かみのあるような不思議な風合いだ。どことなくアンティークショップで見つけた雑貨のような雰囲気を感じる。
それはまるで、骨董の容れ物のような。
パッと見ただけでは メガネを収納するためのものだとは気が付かないんじゃないだろうか。
その独特の佇まいからは、同じものは一つとしてないような、まさにアンティークさながらのオーラを感じる。
……さて、そう感じさせる理由は、「素材」と「型」にあるようだ。
まずは「素材」について、その特徴を見てみよう。
卸業者はお手上げだった?DIFFUSERだから見出せた革の魅力
DIFFUSER(ディフューザー)の新作「WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND」。このアイウェアスタンドは その名のとおり、ワックスを塗り込んだ珍しい革を素材に使用している。
非常にきめ細やかなキップ革(カーフと成牛のあいだの革)に 特殊なオイルワックスを手塗することで、濃淡のある独特の表情に仕上げたレザーだ。
キップ革のもつ高級感と、オイルワックスの粗さとのコントラストが面白い。他のどの革とも違うように感じるのは、このギャップのためだろう。
ただこのレザー、その特徴のために、革の卸業者にとっては扱いにくいものだったそうだ。
たしかに、きめ細かいキップ革は少し引っ掻いただけで傷になりやすいし、オイルの濃淡は大胆で個々の差が激しい。もしこれが鞄や洋服のための素材だとしたら、色移りの心配もあるだろう。
しかしDIFFUSERは、その個性こそ面白さだと捉えた。
一つずつ個性があるほうが、DIFFUSERらしい。傷のつきやすさも、むしろ味として育てていけばいい。そうして生まれたのが、この「WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND」というわけだ。
仕上がったアイウェアスタンドは、なるほど革の魅力を最大限に活かしているようだ。
楕円形のやわらかな曲線が、優しい光を反射し、素材の表情を引き立てる。その表情には温かみと説得力があり、周りのインテリアにも調和してくれる。
ただ美しいだけの真面目な革ではなく、ちょっと粗野な印象のある革だからこそ、空間をグッと引き締めるほどの存在感を生み出すのだ。
次に、このアイウェアスタンドの魅力を引き立てるもう一つの魅力「型」について見ていきたい。
金型からつくるというDIFFUSERらしいこだわり
DIFFUSER(ディフューザー)の新作「WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND」の面白い点に、そのかたちが挙げられるだろう。
真四角ではなく、楕円形。そのどこか抜け感のある優しい印象が、素材の無骨さと上手く調和しているのだろう。先述のとおり、光が当たったときの柔らかい反射も美しい。
実はこのアイウェアスタンド、金属の芯材に手作業で革を張り合わせてつくっている。
そのどこか温かな魅力は、手しごとだからこそ生まれる美しさでもあるのかもしれない。
さて、楕円形このかたち。
DIFFUSERのデザイナー広瀬氏によるオリジナルの金型によるものだ。
……アイウェアアクセサリーで、金型からつくるという話を、他で聞いたことがあるだろうか?
そこまでこだわってアイウェアアクセサリーをつくるのは、おそらく世界でDIFFUSERだけだろうと筆者は思う。(実際そういう理由で世界中から人気を集めている)
デザイナー広瀬氏の理想を叶えるべくつくられた金型。
そこには、インテリアとして、ディスプレイとして、アイウェアアクセサリーをさらに楽しんでほしいという想いが込められている。
「メガネやサングラスなど、ファッションアイテムとして選択肢の多いアイウェアに比べ、その関連グッズが魅力的ではない」という独自の視点により2012年にスタートしたDIFFUSER。このアイウェアスタンドもまた、選択肢の一つとして我々に提示されているのだろう。
金属の芯材を用いたことで、強度はもちろん、存在感もしっかりした。
存在感があることで、一般的なアイウェアスタンドとしての用途にとどまらず、インテリアとして十分に楽しむことができるアイテムに仕上がったのだ。
角度や高さ、幅やマチなど、芸術的なまでにこだわられた金型。
そんな魅力的な金型と革を用いてつくられた「WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND」。
それはきっとアイウェアアクセサリーとしての用途を超え、あなたの空間に 素晴らしい効果をもたらしてくれるだろう。
静寂と雄弁。骨董品のように佇む
インテリアディスプレイとして楽しめるというお話をしたが、もちろんアイウェアスタンドとしての機能も抜群だ。
裏地はスエードのようなスムースな化繊のパイル地で、メガネやサングラスを傷つけないように丁寧に貼り付けられている。アイウェア同士で傷つかないよう配慮されているのだろう、仕切りもまた絶妙だ。入れ方を都度気にすることなく、二本をゆったり収納することができるのが嬉しい。
もちろん、片方をアイウェアスタンド、片方をペンスタンドにしてもいいかもしれない。あるいはドライフラワーなんかを飾ってもお洒落かも。
カラーは4色。それぞれ裏地との組み合わせも気にしつつ、お気に入りを選びたい。
骨董品のように佇む「WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND」。それは静かに多くを語るような、どっしりとした存在感のあるアイウェアスタンドだ。
あなたの部屋がいまいちカッコよくキマらないのであれば、このアイウェアスタンドを取り入れてみてほしい。きっとこれ一つで全体の雰囲気が大きく変わるほど、圧倒的なオーラで空間を引き締めてくれるはずだ。
WAX AGING NUBUCK LEATHER EYEWEAR STAND
■PRODUCT NUMBER
AC3015
■PRICE
¥20,000
■COMPOSITION
・Japanese cow leather
・Steel
・Made in Japan
■COLOR
・A/ Black & Beige
・B/ Blue & Black
・C/ Green & Dark Brown
・D/ Light Grey & Red
■SIZE 12cm×12cm×4cm
山田ルーナ - 文