ジョイエブリタイム株式会社

DIFFUSER、そしてMr.Gentleman EYEWEAR。「シルモ・パリ」で世界と出会う。

DIFFUSER、そしてMr.Gentleman EYEWEAR。「シルモ・パリ」で世界と出会う。

2022/10/30

世界中のトップ・バイヤーが注目するメガネの国際見本市「シルモ・パリ(Silmo Paris)」に、今年DIFFUSER(ディフューザー)とMr.Gentleman EYEWEAR(ミステージェントルマンアイウェア)が参加した。2つのブランドを携えて出店するのは、今回が初めてのことだ。この記事では、9月末に行われた この展示会の様子をレポートするとともに、両ブランドが世界にどのように受け入れられたのか、現地の写真と合わせてお伝えしたい。

メガネの国際見本市「シルモ・パリ」

1967年から開催されている、伝統あるメガネの国際見本市「シルモ・パリ」。
その会場は、フランスの空の玄関口であるシャルル・ド・ゴール空港の近くにある。パリからは約25kmくらいだろうか。日本でいうちょうど幕張メッセのような会場で、大きいホール2つを、世界中のアイウェアブランドが埋め尽くす。

パリのファッションウィーク…パリコレといえばピンとくる方も多いだろうが、この「シルモ・パリ」は、そのファッションウィーク前後に開催されるイベントだ。ファッションの中心であるパリで認められようと、アイウェアブランドはこぞってクオリティの高いアイウェアを持ち寄り、世界中のトップ・バイヤーたちがそれらを品定めする。ヨーロッパを中心に世界中のバイヤーが集まる会場は、出展者からするとさぞ緊張する場に違いない。(ランウェイショーでコレクションを発表するアパレルブランドのデザイナーが、フロントロウの某編集長の反応に一喜一憂する様子さながら……)ここでの反響は、今後を左右する重要なものであるはずだ。実際お客さんの中には、ハリウッドスターや王室のお抱え店もいて、気に入られれば欧米進出の大きな足がかりにもなるのだという。

 

ヨーロッパ最大級とよく表現されるが、その影響力は、メガネ業界では一番といっても差し支えない見本市なのだ。

さて、今回の「シルモ・パリ」は、コロナを経てのイベントということになる。
アイウェア業界は、小売業界は、どのように変化しているのだろうか?

 

DIFFUSERのデザイナー広瀬氏は、このように振り返る。

 

「コロナにより、全盛期より来場者は減りましたが、売上は伸びているように思えます。気に入ってもらえたらその場でオーダーをもらえるシステムなのですが、思っていた10倍くらい忙しくさせてもらいました。なんというか、勢いのようなものがあったように思います。世界中のバイヤーたちが、今後のアイウェア業界を明るくするような原石を探しているのだということを、強く感じましたね」

 

アイウェア業界は、層がくっきりと分かれていると言われる。つまり価格帯によって店が分かれていて、そのためバイヤーの仕入れの仕方も分かりやすいのだそうだ。その中で最近動きが活発な傾向にあるのは、どちらかというとハイエンドなアイテムを探していたり、これまでにない個性を求めるようなバイヤーたちなのだという。

 

そこでハマったのが、DIFFUSERとMr.Gentleman EYEWEARというメイドインジャパンのアイウェアブランドだ。

 

先に、Mr.Gentleman EYEWEARの「シルモ・パリ」を振り返ってみよう。

「シルモ・パリ」と「Mr.Gentleman EYEWEAR」

Mr.Gentleman EYEWEARにとっては、今回が初の「シルモ・パリ」。デザイナーの高根氏にとって人生初めてのパリでもあった。

 

高根氏は今年の「シルモ・パリ」を、自信につながる展示会だったと振り返る。

 

「売上は、予想の3倍くらい。初出展にしては良かったなと思います。でも自分にとっては、ものづくりに共感してもらえたということが、売上より何より価値のあることでした。Mr.Gentleman EYEWEARが大切にしてきたのは、トレンドを押さえつつスパイスを入れるという微妙なデザインのバランス、そして質感なんですが、訪れる皆さんそういうところを評価してくださったんです。それが嬉しかった」

10年ほど前から、多くの日本のブランドが積極的に「シルモ・パリ」に挑戦してきた。その中には現在も奮闘するブランドもあれば、苦戦し、続けることが困難になってしまったブランドもある。高根氏はそういう同志の存在も身近に感じてきたため、多少なりとも心配があったそうだが、そんな不安を超えて、希望のようなものを得ることができた。

 

ちょっと辛辣な話だが、Mr.Gentleman EYEWEARのメガネはハイエンドな層に大変評判がよく、VIPを顧客に抱える店のオーナーが、直前に決めた他ブランドのオーダーを全部キャンセルしてMr.Gentleman EYEWEARをオーダーしてくれた…なんてエピソードもあったらしい。他ブランドにしてみれば冷や汗ものの話だけれど、それだけ純粋な感動を生むブランドだということだ。

高根氏が、展示期間中、お客さんから言われて最も印象的だったという言葉を紹介してくれた。

 

「日本のブランドはたくさん見てきたけど、クラシックに傾きすぎたり、作りの良さにあぐらをかいたりするブランドも多い中、Mr.Gentleman EYEWEARのデザインやカラーは、何か違う光るものがあるね……そんなふうに言っていただけたことが印象に残っています。デザインやカラーのちょっとした良い違和感というのは、先に話した“スパイス”として自分自身大事にしているところだったので、ちゃんと見てくれているんだなと感動したんです」

 

誤解を恐れずに言うならば、高根氏には海外進出に対する野心がない。いや、ゆくゆく何かあればいいなという想いはあるかもしれないが、ガツガツ自分で道を切り拓こうというよりは、流れに身を任せようというような、肩の力の抜けた良さがあるのだ。

 

そんな高根氏の視線を、十分に世界に向けさせ、そして早速販路を作ったような今年の「シルモ・パリ」。
Mr.Gentleman EYEWEARはこの経験をとおして、自らの強みや素晴らしさを再度認識し、信じてきたものにより磨きをかけていくだろう。

「シルモ・パリ」と「DIFFUSER」

次にレポートするのは、DIFFUSER。メイドインジャパンのアイウェアアクセサリーブランドだ。

 

その前に、「シルモ・パリ」についてもう一度おさらいしよう。 「シルモ・パリ」はメガネの国際見本市。正確にいうならば、眼鏡・光学機器見本市。・・・つまりはメガネの展示会であり、アイウェアアクセサリーは、決してメインではない。

 

しかしだからこそ、DIFFUSERのアイテムは大ウケした。

デザイナーの広瀬氏は「シルモ・パリ」を振り返り、こんなことを言っていた。

 

「たまたま通りかかった人が足を止め、DIFFUSERのアイテムを見て嬉しそうにしてしてくれたことが、自分にとっては一番嬉しかったです。メガネと同じように魅力的なアイウェアアクセサリー…ということを意識して作ってきましたが、やはり世界中の人々が同じようにそういうアイテムを求めているのだということが、実感として分かりました」

 

中にはずっとSNSをチェックしてくれていたお客さんもいたのだという。

 

「あれはスペインの名店のオーナーご夫妻でしたが、以前からSNSを見てくださっていたそうで、たまたまブース内でDIFFUSERを見つけてくれて。そのご夫妻からは、お店のアイウェアアクセサリーまるごとDIFFUSERになるくらい、かなり多くの量のオーダーをいただきました。ニッチなブランドだからこそ、こうして応援してもらえることが本当にありがたいです」

小額のオーダーでも、大口のオーダーでも、喜んでもらえたことが何より嬉しいのだと、広瀬氏もまた話す。

 

デリバリーは、まさにこれから。
新しい国の、新しい店での、新たな出会いが、今からとても楽しみだ。

世界と出会い、世界に届ける。

パリは初めてだと話していたMr.Gentleman EYEWEARの高根氏。
最も印象的だった景色を訪ねると、エッフェル塔の夜景だったとのこと。

 

セーヌ川をクルージングしながら、美しい風景と、カップルやファミリーやさまざまな人を見た。
ただ市内を少し入ると、そこにはまた違った貧しい地区も……。

 

表と裏はなく、世界は繋がっているのだと、高根氏は強く感じたのだそうだ。

しかし 思っているよりも狭いこの世界を知った今も、彼らデザイナーは、ただ自分の信じたものをつくり続けるだけだ。

 

彼らは来年の「シルモ・パリ」を見据えるでもなく、その視線は今日もすぐそばのエンドユーザーに向いている。 大成功の「シルモ・パリ」だったが、そこは一つの通過点でしかない。

 

「シルモ・パリ」を終え、今までより少しだけ多く世界と繋がったDIFFUSERとMr.Gentleman EYEWEAR。 彼らはその繋がりを大切に、明日もまた、真摯に、誠実に、アイウェアに向き合っていく。

山田ルーナ - 文

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。

IMPORTANT INFORMATION

You can select multiple languages by clicking
G button in the upper right corner
右上のGのボタンをクリックすると
多言語の選択が可能です