天体に通ずる〈AKONI〉の深い美学と精神。勇敢な先見者たちにちなんだ定番モデルをご紹介

展開モデルをご紹介する前に、まずは簡単にブランドの歴史を見返したい。

 

〈AKONI〉は、スイスに拠点を置くラグジュアリーアイウェアブランド。『Akoni Group』という会社（2019年設立、スイス）のクリエイティブディレクターであるサルマ・ラシードと、CEOのロザリオ・トスカーノによって、2020年にスタートした。
デザインチームを率いるジェフ・ソロリオ（Jeff Solorio）とジョン・ジュニパー（John Juniper）は、伝説的アイウェアブランド〈DITA（ディータ）〉の創業者でもあり、アイウェア業界ではレジェンドと呼ばれている二人組だ。彼らを中心に展開されるサングラスやメガネは、世界から選りすぐった最高品質の素材のみを活用し、日本の熟練した職人と提携することで、世界有数のメガネ店や高い意識を持つ消費者に納得してもらえる製品を届けることを目指している。

 

そんな〈AKONI〉がブランドの主軸として大切にしているイメージソースが、天体だ。
公式の説明文を以下に引用したい。

 

「基本的にAkoniは星に目を向けています。それぞれのフレームには、宇宙の重要な要素、あるいは天体の力にインスピレーションを受けた勇敢な先見者たちにちなんだ名前がつけられています。この珍しいネーミングは、私たちが常に彼らと同じ驚きと大胆さの精神を持って、それぞれの発見に臨むという決意を新たにするためのものです」

 

天体というスケールの大きなものに美を見出すという点が、なんとも〈AKONI〉らしいと思う。 それでは、「宇宙の重要な要素、あるいは天体の力にインスピレーションを受けた勇敢な先見者たちにちなんだ」フレームには、一体どのようなものがあるのだろうか。
次に、実際にそれらのモデルを見ていきたい。

ここからは実際に、〈AKONI〉が展開するアイウェアの一部を、モデル名の解説とともにご紹介したい。

 

〈AKONI〉のラグジュアリーアイウェアは、大きく分けて5つのシリーズに分けられる。
主に星座から名付けられたモデルで構成される『エトレ（ETERE）シリーズ』、地平線からの高度を意味する『アルティチュード（ALTITUDE）シリーズ』、地球と空の壮大な結合を表現する『ホライゾン（HORIZON）シリーズ』、宇宙飛行プログラムの名であり数学的概念にちなんだ『デルタ（DELTA）シリーズ』、そして最適を意味するラテン語で、進化と革命を目指す『オプティマ（OPTIMA）シリーズ』だ。

 

各シリーズ1つずつ、フレームを見ていこう。

 

まず、アセテートフレームをメインに展開する『エトレシリーズ』から「ヘラクレス（Hercules）」。言わずもがな星座の名前であり、ギリシア神話における最大の英雄の名でもある。このオーバーサイズのフレームは、どこか幾何学的で、メンズライクな雰囲気だ。豊かな質感による配色のコントラストが鮮やか。魅惑的な力強さを感じさせる。

〈AKONI〉が展開するアイウェアモデルを、いくつかご紹介した。

 

実際に、2022年の春夏コレクションは、巨匠たちが生み出した名建築に見られる 洗練された線形美からインスピレーションを得てデザインされている。特に重要なイメージソースは、ミッド・センチュリーのパイオニア。歴史的時代を担った建築家たちの最高傑作と同じように、〈AKONI〉のフレームは、革新的でまったく新しい精神を宿しているのだ。建築物に共通する なめらかな彫刻曲線と独創的な直線は、アイウェアにおいて、遊び心と知的さの絶妙なバランスを生み出している。